今どきのおままごと事情

昨年、「小さな親切」運動本部といっしょに、東京の幼稚園や保育園を訪問しました。また幼児教育を専門とされている大学教授にもお話を聞きました。

そんな中で、逆にこんな質問を受けました。
「最近の子どもたちのおままごとって見たことがありますか」
質問されたのはご自身も幼稚園で教えられたことのある大学教授です。
「孫のままごとくらいですね。というと、何か特長があるのですか」
「例えば『それじゃあ、ごはんにしましょうね。チーン。はーいできましたぁ』。そんな感じです」
「え!」
絶句しました。教授によると、最近は母親が調理をしている姿を見たことのない子どもが増えているのだそうです。何かこう悲しい気持ちになってしまいました。運動会の日、コンビニ弁当を買ってきて、別のお弁当箱に詰め替えるだけという母親もいるとか。
「それはいくらなんでもわびしい」
思わずそう思った私は時代遅れなんでしょうか。忙しいお母さまには申し訳ないのですが、子どもに手料理を食べさせることは育児の中の重要な要素ではないかと思っています。
なにしろ子どもは「作る」ことが大好きなのです。お母さんが料理を作っている姿を見せることは、そのまま大切な勉強になります。そして、大切に育てられているという実感にも結びつきます。
「おかあさんの味」が、コンビニの味と同じという人生では寂しいではないですか。
教授の話を聞いてから、私は孫といっしょに料理を作るようにしました。最初は目玉焼きを作るところを見せました。卵の白身がどんどん固まっていきます。それだけでも孫たちは食い入るようにフライパンの中を覗き込んでいました。白玉づくりにも挑戦しました。
粘土みたいですから2歳でもできますよ。自分で作ったものを食べるのも楽しいですから、おすすめです。長くなりますので詳しくは次回に。