2018年7月12日 新庄市立萩野学園

授業を行ったのは、山形県・新庄市立萩野学園の4年生。萩野学園は、近隣3つの小学校と1つの中学校が統合して誕生した、小中一貫教育校です。9年間を4・5制に分けているため、4年生は小学校段階の最高学年にあたるそうです。

今回は講師に馬場喜久雄(ばば・きくお)先生をむかえ、オリジナル紙芝居『まつりのひ』を用いて、7月12日(木)に授業を行いました。
2クラス合同の授業だったため、馬場先生と一緒に各クラスの担任の先生方が紙芝居を読んでくださいました。


【授業の様子】
まず、子どもたちに、自分の街のいいところを聞いてみました。

  • 自然がきれい
  • 月山がある、鳥海山がある
  • 新庄まつりがある
  • ラーメンがおいしい

など、様々な答えが返ってきました。自然に親しみ、大事にしている気持ちが伝わってきます。馬場先生の「今回は、お祭りがある村の紙芝居を読んでみましょう」という言葉をきっかけに、紙芝居『まつりのひ』の朗読が始まりました。

いつもと違う担任の先生方に、初めはざわざわしていた子どもたちも、次第に物語の世界に引き込まれていきました。


紙芝居が読み終わると、次の場面の時、主人公のコタローがどんな気持ちだったのかを聞いてみました。

①キュウスケに村を案内している場面

  • 津波のことを聞いたらさみしい気持ちになった
  • 最初は生き生きしていたけど、さみしいと思っている
  • ひさしぶりに津波を思い出す場所にきて懐かしい
  • 「負けるもんか!」と元気になった
  • 本当はさみしいけど、キュウスケのために明るく対応している

②くまのおじさんにまつりの出し物について聞かれる場面

  • やったら達成感があるし、やると決まっているからやろう
  • ポンタに話していないからどうしたいいか悩んでいる
  • ポンタが一緒にできなかったらどうしよう…
  • ポンタのトラウマを考えると、複雑な気持ちになる
  • ポンタが海をもっと嫌いになったらどうしよう

③村人たちが出し物を練習している場面

  • 村の人がやるなら、自分たちもがんばろう
  • 村に人のために、楽しみながらやろう

④まつりの出し物が成功した場面

  • 初めはこわかったけどやりきった!
  • みんなで一緒にやりきってうれしかった

様々な場面を通して、子どもたちが友達の気持ちに寄り添い、誰かのために、みんなで一緒に行動することを大切にしている様子が伝わってきました。


そんな子どもたちに、最後にコタローたちのように、住んでいる街のためにやっていることを聞きました。

◎住んでいる街のためにやっていること

  • おはやしで新庄まつりを盛り上げている
  • ボランティアで町をきれいにしている。
  • 川にごみを捨てない
  • 道路のごみを拾う。拾ったごみは、捨てていい場所にきちんと捨てる。

おまつりが根づく町、新庄ならではの答えもあれば、豊かな自然に囲まれているからこそ、自然を大切にしている様子もうかがえました。


【自分の気持ちを素直に伝える】

授業では、自分の気持ちを目に見える形で表現する「カラーカード」を使いました。画用紙を小さく切った、ちょっとした小道具です。今回は、②くまのおじさんにまつりの出し物について聞かれる場面で、自分の考えるコタローの気持ちを表現してもらいました。

  • やることが決まっているからやろう(青)
  • どうしよう…(黄)
  • やめた方がいいかな(赤)

自分の気持ちをカードで上げてもらった後、自分とは違う色のカードをあげた友達に、なぜそう思うのかを質問し合ってもらいました。
友達の話を聞いた後に考えが変わった子どもはほとんどいませんでしたが、それは、子どもたちがそれぞれに、「自分とは違う、こういう考え方もあるんだな」と素直に受け止めた証でもありました。

気持ちを言葉にすることが苦手な子どもにも、自分の考えを表現してもらうことができる「カラーカード」。身近なもので作ることができますので、このレポートをご覧になっている先生方も、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。


実施概要
主催:公益社団法人「小さな親切」運動本部
補助団体:公益財団法人 JKA
講師:馬場喜久雄(全国小学校道徳研究会 顧問)
参加協力:新庄市立萩野学園
日時:平成30年7月12日(木)