エッセイコンテスト ~はがきキャンペーン~

伝えたい「ありがとう」の気持ちを、1枚のはがきに綴ってもらうエッセイコンテストを、ふみ月ふみの日(7月23日)を中心に開催しています。

子どもから大人まで年齢を問わず誰でもご参加いただけます。みなさんも、普段は言えない、あのときは言えなかった、そんな想いを伝えてみませんか。
現在は、はがきだけでなく電子メールでも応募できます。

入賞・入選作品は『涙が出るほどいい話』『胸が熱くなるいい話』などの書籍にまとめられ、河出書房新社から発行されています。
シリーズ累計157万部を超えるロングセラーとなっているのは、それぞれの感性で、真実の心が語られているからです。

第32回エッセイコンテスト~はがきキャンペーン~の応募受付は、9月23日(金)をもちまして終了いたしました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。

主催 公益社団法人「小さな親切」運動本部
後援 日本郵便株式会社  読売新聞社
協賛 株式会社河出書房新社

入賞作品より~胸がキュンとするいい話

第26回「小さな親切」はがきキャンペーン入賞作品
西瓜と店長さん   千葉県  渡邉 千代(97)

去年のことだけれど、スーパーで美味しそうな西瓜の大きなのを500円で売っていた。家中西瓜好きなので、飛びつくようにして買って、リュックに入れようとしたが、大きすぎて入らない。

お店のカートを借りて家まで運ぼうと思い、そこにいたお店の人に話したところ、それは店長さんであった。

「このカートは、室内では滑るようによく動くけれど、外では駄目で動きません。私が持って行ってあげます」と、炎天の中を、汗一杯で、一休みもせずに200メートル位はある我が家まで持って来て下さり、「仕事ですから」とお茶も飲まずに帰られた。

店長さんはそのあと間もなく転勤になられたけれど、親切な店長さんと西瓜の美味しかったこと、未だに忘れられない。

第27回「小さな親切」はがきキャンペーン入選作品
帽子は駅を超えて     大阪府  木俣 肇 (58) 

夏の暑い日々、帽子がなくては道を歩けない。

その日も、帽子で日光を遮り、歩き疲れてようやく電車の駅にたどり着いた。ほっとして帽子をとって涼む。そこは分岐点の駅で、多くの電車が交差し、乗降客も多い。私の乗る電車が来たので、慌てて乗った。

扉がしまって発車後、私は帽子を忘れたことに気がついた。思い出の帽子なのに、とショックであった。未練たらしく、その駅の方を見ていると、車内の通路をこちらへ歩いて来る方がいる。なんと、右手に私の帽子を持っているではないか。
「忘れ物です」
と、その初老の男性は、笑顔で帽子を手渡してくれた。
「ありがとうございます。大切な帽子なので」
とお礼を言っているうちに、次の駅に着いた。
「では、失礼します」
と、その方は降りた。わざわざ乗る必要のない電車に乗って、駅を超えて私の帽子を届けてくれたのである。

実にさわやかな行動に、心が洗われた。同じようなことがあれば、お礼返しに、私もこのような親切をしよう。